遠位型ミオパチー(筋肉の難病)


4)あらたなる治療の試み

http://www.niigata-nh.go.jp/sinnai/dmd/arata.htm
 ↑参照元:国立療養所新潟病院 神経内科
(1)筋芽細胞移植
 正常な筋細胞を病気の筋肉内に注入し、増殖させる。注射局所にしか作用しないし、拒絶反応の問題がある。
(2)遺伝子治療(細胞内へのジストロフィン遺伝子導入)
 欠損した遺伝子を「運びや」(ベクター:主にウイルスを用いる)を用いて細胞内に運ばせ、発現させる実験が、マウスを使用して行われている。また、患者の筋芽細胞を培養して増やし、それぞれの細胞に正常ジストロフィン遺伝子を導入して自己筋に移植するという方法も考えられている。しかし、ジストロフィン遺伝子は巨大であり、操作しにくく、実際の遺伝子導入は難しい。そこで、全長型ジストロフィンでなく、ジストロフィンの一部(ミニジストロフィン)を導入し、せめて DMDを良性型である BMDにできないかとの試みも行われている。またジストロフィンの代用としてユートロフィンを導入させようとの試みもある。
(3)今後の治療の方向
 根本的治療には遺伝子治療を待たなければならないが、現実はごく一部の遺伝病での臨床応用が始まったにすぎない。ジストロフィン遺伝子は巨大であり、患者筋に直接遺伝子を導入するにしろ、患者培養筋芽細胞に遺伝子導入して自己筋に移植するにしろ、アデノウイルスやレトロウイルスを用いる方法では組み込める遺伝子の大きさに制限がある。いかにして効率よく細胞内に遺伝子を導入するか難問が山積みである。
 そこで遺伝子治療の開発に並行して、筋の細胞膜を安定させ、筋の崩壊をできるだけ少なくするような薬剤の研究・開発も今後継続していかなければならない。さらに、死因となる心不全、呼吸不全の対症的治療法の研究、進行を遅らせるための運動療法、少しでも快適な療養生活が送れるように移動機器、介護機器の開発なども地味ながら重要な研究課題である。
----------《参照元》-----------
国立療養所新潟病院 神経内科
筋ジストロフィーの正しい理解のために
4. 筋ジス治療の進歩と問題点
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